お肌のトラブルの対処法として保湿剤や飲み薬が処方されることがありますが、それは対症療法であって根本から改善するものではありません。繰り返す肌荒れに、うんざりしている方も多いのではないでしょうか。
肌トラブルの一番の原因は、そもそも「お肌本来の力が弱まっていること」ではないでしょうか。肌を鍛え、バリア機能が正常になれば、そう簡単に肌は荒れません。
酒さ発症からノーメイクで外を歩けるようになるまで回復した私が見つけた『しないスキンケア』。具体的な方法や、肌断食成功までのロードマップ、疑問点についてご紹介します。
『しないスキンケア』の基本は肌断食!
肌断食とは、毎日のように使っていた化粧水等を一切使わず、外から水分や栄養を与えないというもの。最終目標は、肌本来の力をよみがえらせ、外から与えるケアをしなくても潤いのある肌にすることです。
私たちの体には、修復し再生する力がありますが、化粧水等のケアで肌を甘やかしていると、その力が少しづつ弱まり、機能しなくなってしまいます。バリア機能も失われ、少しの刺激で肌が荒れるように。
私はもともと軽度のアトピーということもあり、化粧水は界面活性剤不使用の良いものを使っていました。しかし、使い続けているうちにクリームがないと物足りなくなり、オイルで蓋をしないとパウダーファンデーションがのらない肌になっていました。年齢のせいにしていましたが、それは違うと今なら分かります。
私は肌断食を続けて数年になりますが、何もつけなくても肌はふっくら潤っています。冬の乾燥がひどいときでも、何もつけなくても過ごせるまでになりました。
『しないスキンケア』4つの柱
私が実践した肌断食のやり方についてご紹介します。全てをいきなりやってしまうと挫折してしまいます。できることから少しずつ進めるといいと思います。
ノー化粧水 肌断食には必須!まずはこれから!
洗顔後、何もつけません。自力で油分が出るのを待ちます。
油分のコントロールができるようになるまで時間がかかります。それまではヒリヒリしたり、粉が吹いたり、不快な状態が続きます。一番つらい時だと思いますが、大丈夫。1日1日良くなっていきます。
お湯洗い 肌断食には必須!ノー化粧水と同じくらい大事
お湯洗いの目的は、適度な油分を残し、油分コントロールができるようになることです。
乾燥肌の場合は油分が出せるように、オイリー肌の場合は油を出さないように肌が調整してくれます。
- POINT138度くらいのぬるま湯で
思ったよりも冷たく感じます。40度くらいだと油分が落ちすぎてしまい、つっぱる原因に。
- POINT2石鹸、洗顔フォームなしで洗う
両手ですくったぬるま湯を顔にそっと当てるようなイメージで、とにかく優しく。30回ほどお湯洗いすると、手に触れる油分の感じが変わるような気がします。
- POINT3タオルで優しく水分をとる
ゴシゴシは禁止です。とにかく優しく、肌に当てたタオルが水分を吸い取ってくれるような感覚。
- POINT4最初はスッキリ感がなくて気持ち悪い
洗顔フォームに慣れていると、スッキリ感がなく洗った感覚が得られません。でも、そのうち慣れます。
- POINT5油分の量で洗顔の回数を調整する
季節や活動量によって調整します。毎日同じケアをするのではなく、その日の状態を見て変えましょう。例えば、乾燥している日は夜の洗顔のみにするなど。
ノーメイク 思い切ってトライ!
メイクをすることのデメリットは、メイク落としで顔をこすること、化粧品等が肌に合わない可能性があることです。それを回避するために化粧はしません。
お湯で落ちるファンデーションも試しましたが、乾燥肌に塗っても余計ひどい見た目になりますし、優しいお湯洗いでは落ちませんでした。
感染症が流行していた時期でもあったので、私はマスクで顔を覆っていました。マスク自体も刺激になりそうですが、肌断食を優先。肌が強くなればマスクの刺激にも負けません。
お湯シャン お湯洗いに慣れてきたらトライしてみよう
シャンプー・リンスは使わず、お湯だけで洗います。
酒さや肌荒れで悩んでいる方は、肌が弱っている状態です。そこにシャンプー等の洗剤がついてしまうと、大きな刺激となり悪化の原因にもなってしまいます。
お湯シャンは、顔のお湯洗いよりも難易度が高かったです(笑)段階を踏んでシャンプーを卒業することになるので、詳しい方法は↓こちらをどうぞ。
肌断食のロードマップ~開始から慣れるまで~
肌断食の生活に慣れるまで、数カ月かかりました。不安な気持ちになることもあると思いますが、大丈夫です。いろいろと変化が起こりますので、肌の観察を楽しむつもりで取り組んでほしいです。
肌断食開始!最初は乾燥との戦い
顔を洗ってもスッキリしない割には、お風呂上りには顔がつっぱってしまうという不思議な状況に。
そして、これまで経験したことのない、ものすごい乾燥を感じます。
洗顔の満足感が得られず、メイクもできないことで、気分もダダ下がり状態に。
肌の状態も悪く、改善する気配も感じられず不安な気持ちになる。
肌からポロポロ何かが剥がれ落ちてくる!
数日後、顔の皮膚が厚ぼったくなっていることに気づきます。
ちょっと爪でひっかくと、粉状の何かが・・・。なんだこれはと、ひっかき続けてしまいましたが、みなさんはしないでください(笑)自然と剥がれ落ちて、そのうちおさまります。
今までにない経験だったので驚きましたが、大きな変化に少しだけ嬉しい気持ちになりました。
しかし、肌の状態は悪いままでした。
何かつけたい衝動にかられたときはマグネシウム化粧水
乾燥に悩まされなくなってきたものの、肌の状態はまだまだでした。
打開策を求めて試行錯誤していると誘惑も多く、何かをつけたい衝動に駆られます。
市販の化粧水に戻ることはありませんでしたが、マグネシウム化粧水に出会い試してみることに。
保湿にはなりませんでしたが、久々に何かをつけているという満足感を得ることができました。
そして驚くことに、ブツブツも少しづつ減りはじめたのです。
そこから朝晩のお湯洗いの後にマグネシウム化粧水をつけるようになりました。
肌断食に慣れてくる
マグネシウム化粧水をつけているので正確には断食ではないのですが、このスタイルが生活習慣として馴染んできました。
お湯洗いでもスッキリと感じられるようになり、マグネシウム化粧水のおかげかブツブツもだいぶ減ってきました。
ゆっくりと改善していることが嬉しい反面、化粧水をやめたらまた悪化するのではと疑問もありました。
快適すぎて前のケアには戻れない!
思い切ってマグネシウム化粧水をやめてみたところ悪化することありませんでした。
そこからは、本当の肌断食を続けています。
ブツブツができそうなときにだけ化粧水をつけることがありましたが、最近では全く出番がありません。
酒さ特有の濃い赤みも薄くなり、マスクで顔を隠すこともなくなりました。
ケアに時間がかからず、旅行の持ち物も減り、急きょ日帰り温泉に立ち寄ることもできて、快適そのもの!もう元のケアには戻れません。
日焼け対策は?体も?においは?疑問に答えます
日差しは物理的に遮る
日焼け止めは塗りません。帽子や日傘で日差しを遮ります。
酒さは紫外線が悪化の要因とされていますが、日焼け止めと紫外線を比べた時に、日焼け止めの方が肌に悪影響なのではと思い使用していません。お湯洗いで落ちそうにないですしね。
体もお湯洗いでお肌滑らかに
私は顔だけではなく、体もお湯洗いしています。
皮膚が滑らかになり、失われていた艶が復活しました。
顔のお湯洗いよりもハードルはだいぶ低いです。手でなでるようにして汚れを落とします。
有名人ではタモリさんもお湯シャン・お湯洗いをしているそうです。
ちゃんと洗えていればにおいません
特に気になるのはお湯シャンでの頭皮のにおいだと思います。
シャンプーをした時のようなオシャレなにおいにはなりませんが、近くにいる人が不快になるようなにおいもしません。
もちろん髪をかき分けて鼻を近づければ、人間のにおいはします(笑)
頭皮の油分のコントロールができるようになるまでは気になるときもありますので、いい匂いのヘアオイルでごまかします。
体はちゃんと洗えていればにおうことはありませんでした。
まとめ:最初は大変だけど大丈夫!きれいな肌を取り戻そう!
肌断食はハードルが高いと感じたかもしれませんが、酒さや肌荒れに悩んでいる方にはぜひチャレンジしてほしいです。
薬や化粧水でその場しのぎの対策をするだけでは何も解決しません。肌改善には時間がかかりますが、今日から始めてしまえば、それだけ早く良くなります。
ご自身の肌の力を信じて、一歩踏み出してみませんか?
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